桜も咲き誇り、徐々に散っていく季節となりました。
先週末は佐賀市内の桜の名所は満開でどこも大賑わいだったようです。
桜にもソメイヨシノ、八重桜、枝垂れ桜、山桜と色々な種類があります。
しかし、今回は桜と同じ時期に咲くちょっと珍しい花を紹介したいと思います。
その花の名前は「エヒメアヤメ」です。
珍しい花の名前なのでご存じない方がほとんどだと思います。
下の写真がエヒメアヤメの写真です。
佐賀市内にはこのエヒメアヤメの自生南限(自然に育つことができる南の限界)があります。
エヒメアヤメは山桜とほぼ同じ時期に咲きます。
エヒメアヤメは大陸と日本がつながっていた頃の名残を示すもので、
日本では中国地方や四国、北部九州のごく限られた地域でしか見ることができません。
その限られた地域も咲かなくなってしまったところもあります。
日本では最初愛媛県で発見されたと考えられたので「エヒメ」アヤメという名前になっています。
しかし、その後の調査で、すでに一部の地域で知られていたことがわかりました。
そのため「誰故草(たれゆえそう)」と修正されました。
非常に育つ力が弱いようで、地元のボランティアの方々を中心に一所懸命保存されているようです。
佐賀市の自生地ではこのエヒメアヤメが咲く時期に一般公開がされています。
今年は4月7日までですのでお時間のある方は足を運んでみると良いかもしれません。
誰ゆへに乱れそめ来し花なれやみちのしりへの里ならなくに
エヒメアヤメを見て詠まれた短歌だそうです。