「魔女になりたい」
高校の進路希望調査書にそう書いた山元加津子さん-通称かっこちゃんーは、今は奇跡を起こす本物の魔法使いになりました。
かっこちゃんを育んだのは、かっこちゃんの存在をまるごと受けいれ認めたご両親でした。
奇想天外に見える言動の裏には必ず意味がある。虫をあかず観察し続けるずいぶん変わり者のかっこちゃんに「かっこはかっこやから、それでいいよ」と声をかけたお父様。
高校の進路調査に魔女と書いたのを先生から呼び出され「まじめだから魔法の本を読みたいと字を覚え、ほうきに乗りたいと水泳部に入ってます」と答えたお母様。
このようなご両親に育まれ、かっこちゃんはのびのびと感性をひろげ、成長し、ものごとの本質にせまっていく力を養われたのです。
そうして特別支援の教員となられて、出会った子供達との交流の日々…どの子にもあふれうような愛情をもって言葉をかけ、接してこられたかっこちゃん。
特に初めて受け持った「ちいちゃん」とのお話は印象的でした。ちいちゃんは無脳症で、一切言葉も話せなければ、反応もできません。ただただ横たわって食事と排せつのお世話を受けるだけの子供でした。
しかし、かっこちゃんが子ぎつねとお母さんギツネの絵本を聞かせた時、なんとちいちゃんは涙を流したのです。
ちいちゃんは生まれた後、実のご両親と会うことはなく施設に入っているけれど、お母さんを愛しく思って涙をこぼしたのではないかと私は思いました。
このような感情世界はたとえ重度の障害のために一見して表に現れていないように見えても、あらゆる人の中にも元来宿っているものなのだと信じることができました。
令和2年11月15日㈰に山元加津子先生が佐賀にいらっしゃいます
エデューコでは毎年いのちの講演会を講師研修の場として運営から参加しています✨
子供達への向き合い方について学ばせて頂きます
佐賀新聞の有明抄で紹介されましたよ
第26回目となるいのちの講演会にぜひみなさまご参加くださいね